新学期
今日から新学期が始まった。医学部、仙台での生活も3年目に突入する。久しぶりに行く東京の人ごみに疲れたり、日常会話でぽろっと専門用語が漏れ出たりと、ふとしたタイミングでこちらの環境に慣れてきたんだなと感じる。
医学を学び始めてから、芸術と学問の違いも感じるようになった。芸術はでは、客観的証拠を積み重ねただけで、自分の色・主張がなければ、空虚な表現となってしまう。一方学問は、主観的な主張は極力避け、客観的に事実を評価し、新たな知見を探っていく。ここまできれいな二項対立ではないにせよ、主観と客観の比重に違いがあるように思っている。
研究になれば、実験デザイン、結果の考察に自己表現が現れてくるが、今置かれている状況は、知識をとにかく吸収する段階にある。今後の医師人生の土台となるため重要ではあるが、ときに次々に現れる客観的事実に疲れてしまうことがある。そんな時に、芸術に救いを求めたくなる。
3年目はどんな1年になるだろう。主観と客観、音楽と勉強のバランスを上手に取っていきたい。演奏活動、レッスン、医学部生活、仙台生活がますます充実する1年になりますように。